みなさん、こんにちは。まちブロです。
白河市のシンボル、小峰城。
その三重櫓が、今までと違った形でライトアップされています。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回は、このライトアップについてご紹介します。
お城のライトアップ自体は、以前から実施されていましたが、東日本大震災により石垣崩落をはじめとした深刻な被害を受けた際、照明機器の一部も被害を受けました。
石垣の修復作業は現在も懸命に進められていますが、昨年12月に本丸南面の石垣修復が完了し、今年4月から三重櫓までの一般公開が再開されました。そして、修復に合わせてライトアップについても見直され、照明機器も新しいものとなりました。三重櫓は現在、計22基のLED照明により照らし出されています。
照明機器の様子です。
以前は、HIDランプと呼ばれる照明機器が使われていました。体育館の天井に吊り下げられているような大型の照明です。今回、LED照明に変更されたことで、消費電力が抑えられるとともに、寿命が長くなっています。照明の設置にあたっては、景観に配慮し、支柱を使っていたものを地上への設置に変更したほか、機器自体の色も景観に合うものとなっています。また、小峰城跡は国指定史跡ですので、設置のための掘削を必要最小限とするなど、文化財の保護に最大限配慮しています。
さらに、設置箇所の検討においては、福島県景観アドバイザーである、ライティングデザイナーの内原智史氏の協力をいただいています。内原氏は、平等院鳳凰堂、金閣寺、銀閣寺、六本木ヒルズクリスマスイルミネーション、うつくしま未来博などでライトアップを手がけ、「光の魔術師」とも呼ばれているスゴイ方です。
小峰城のライトアップについては、小峰通りから見た場合の効果や、白河駅をはじめとした周辺施設との調和、三重櫓や前御門の立体感を意識した照明デザインといった点でアドバイスを受けました。
内原氏よりアドバイスを受けた際の打ち合わせの様子。
写真中央、資料を指しながら説明している内原氏の話を、関係職員が真剣に聞いていました。
内原氏自筆のスケッチです。
小峰通りや白河駅周辺を意識したイメージを練っている様子がうかがえます。
支柱を廃止して地上へ設置することや、どの方向から光を当てれば三重櫓、前御門を美しく演出することができるか検討していた様子がわかります。
現地でライトアップをしながら、照明角度についてアドバイスを受けた際の様子です。
三重櫓と前御門に当てられた光が、壁面の白漆喰を際立たせていますね。
それでは、現在のライトアップの様子をいくつかご紹介します。
まずは、小峰通りからの様子です。
奥へと続く街路灯。その先に、三重櫓の三角がハッキリ見えます。
もう少し近く、石畳の道路から撮影した様子です。
通りの先、中央に光る三重櫓が幻想的です。
反対側に回って、国道4号からの様子です。
北側からの眺めは、昼間でも防御力の高さを想像させる威容ですが、夜間のライトアップはさらにそうした雰囲気を感じさせます。まるで夜空に浮いているようです。
同じ角度でぐっと近づいて、北側のお堀付近から見た様子です。
白と黒のコントラストで櫓の形状が美しく浮かんでいます。
ぐるっと回って、藤門からの様子です。
街路灯などでうっすら見える門の向こうに、前御門と三重櫓が輝いています。
最後に、前御門の手前から見上げた様子です。
夜空を背景に、壁面の白漆喰が全体的なシルエットを浮かび上がらせています。
なお、三重櫓の見学は10:00~17:00(4月~10月)、10:00~16:00(11月~3月) となっているため、通常は夜間に前御門や三重櫓の近くに立ち入ることはできません。
いかがでしたか?
このライトアップは、今後も引き続き実施されます。
実施時間帯は、午後6時から午後10時までです。
夜間にお近くをお通りの際は、ぜひ目を向けてみてください。
白河の夜を、素敵に彩っていますよ。
(写真及び記事情報提供:都市計画課 大島勇治)
(投稿者:企画係 藤田香)
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