最近、TVや雑誌で、
「都市景観」という言葉をよく聞くようになりました。
今日は、その「都市景観」のお話を少ししようかと思います。
日本でも、ヨーロッパの街々のように、
古くから眺望景観を取り入れた都市設計技法があります。
都市を構築するときに、
(日本古来の言い方だと、「町割り」といいます。)
中心となる街路の眺望(ヴィスタ)を、
ランドマークとなるような山にあてる手法があります。
これを「山あて」といいます。
町のいたるところで山が見えるように、
街路や水路を配置していく手法です。
また、城下町は防衛上、行き止まりや曲がり角の多いカギガタの街路を駆使した構造となってます。(白河もそうですよね。)
そんな複雑な街なかを歩いているときに、
ふと、お城を見通せるように街路を配置する手法があります。
これは、「城あて」といいます。
「城あて」も「山あて」から派生した
日本古来の都市設計技法の一つだそうです。
葛飾北斎の
富嶽三十六景「江戸日本橋」や「江都駿河町三井見世略図」、
鳥居清長の
「駿河町越後屋正月風景図」などの浮世絵で、
これらの都市設計を確認することができます。
(お時間があれば、検索してみてください。)
昔の日本人は、このように合理的でありながら、人の視覚を強く意識した、お洒落ともいえる都市景観を創造してきたんですねー。
この事実を知ったときは、ただただ感心してしまったことを覚えています。
そこで、今日は、現代の「城あて」をご紹介したいと思います。
小峰通りから
もう少し、近づいて
「城あて」です。
気づいている人も多いと思いますが、
白河市は、こういった都市景観をとっても大事にしています。
写真に見える電柱も数年後には、
きれいに整理される予定になっています。
もっと、もっと、お城が道の真ん中で映えるようになることでしょう。
現代の日本人もがんばってます。
(投稿者:企画係 深町洋介)
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