みなさん、こんにちは。
今回は、青森県弘前市まで出張してきましたので、その様子をお伝えします。
目的は、10月21日(火)に開催された「東北歴史まちづくりサミット2014」です。
ここで、「歴史まちづくり」という言葉に馴染みのない方もいらっしゃると思うので、簡単にご紹介します。
現在、まちに残る歴史的・文化的なものを積極的に活用し、まちを元気にしていこうという取組みが全国的に進められており、「歴史まちづくり」と呼ばれています。
そして、それぞれのまちで、歴史まちづくりを進めていくために作られる計画が「歴史まちづくり計画」(正式には、「歴史的風致維持向上計画」)です。
歴史まちづくり計画は、国土交通大臣の認定を受け、国からの様々な支援を受けることができます。
現在、東北地方では、青森県弘前市、福島県白河市、宮城県多賀城市、山形県鶴岡市の4市が国の認定を受けています。
本市の歴史まちづくり計画は、市のホームページで見ることができます。
今回のサミットは、歴史まちづくりに取り組んでいる方が集まり、情報や意見を交換することで、お互いに今後の取組みの参考としようという集まりです。
会場は、弘前文化センターでした。
あいにくの雨の中、到着した私たちを出迎えてくれたのは、津軽藩初代藩祖で弘前城の築城を計画した津軽為信(ためのぶ)公です。
かつては本丸にあったそうですが、現在は弘前城を見つめるように佇んでいます。
サミットの冒頭、歓迎セレモニーとして、「七夕会」の皆様による、ねぷたのお囃子が実演されました。
写真左端にいるのは、弘前市のマスコットキャラクター「たか丸くん」です。
賑やかななかにも不思議な懐かしさを覚える笛や太鼓の音色と、スクリーンに映し出されたねぷた祭りや岩木山への参詣の様子が美しく重なり、弘前の豊かな風土を感じることができました。
講演では、国土交通省 大臣官房審議官 舟引氏より、全国における歴史まちづくりの動きについて説明がありました。
また、工学院大学 建築デザイン科の後藤教授による、「歴史まちづくり法の意義と課題」と題した基調講演がありました。
お二人の講演で共通していた重要なポイントは、『法的な規制などによって「守る」ことを主眼に取り組まれてきた歴史的・文化的なものを、まちの活性化に有効な資源として認識し、積極的に活用していくことが重要である』ということでした。
自分たちの住んでいるまちの歴史・文化をあらためて見直すことで、地域の住民が愛着を持って生活し、まちを訪れた方へのおもてなしの心を育み、まち全体を元気にしていく。そうした取組みが「歴史まちづくり」であることをあらためて学びました。
講演の後はパネルディスカッションも行われました。
後藤教授をコーディネーター、弘前市、白河市、多賀城市、鶴岡市の4市長と、東北地方整備局長をパネラーとして、それぞれの取組み事例や、歴史まちづくりに関する考え方を発表しました。
白河市長からも、本市の歴史まちづくりについてプレゼンテーションを行いました。
歴史的なものの活用、中心市街地のにぎわいを生み出す取組み、美しい景観づくりの取組みが連携しながら進められているといった特徴が紹介されていました。
パネルディスカッションを通じて、それぞれの自治体が、個性を活かしながら、より住みやすく、さまざまな人が訪れるまちを目指していることがよくわかりました。
東北で初めてとなる歴史まちづくりサミットは、一般の方も含めて多くの方が訪れ、盛況のうちに終了しました。
今後のまちづくりに関する取組みにおいて、大変参考となる内容だったと思います。
開催に関わった皆様、お疲れ様でした。
翌日、白河に帰るまでの短い時間でしたが、まちづくりに関する場所を視察しましたので、次回はその様子をお伝えします。
(投稿者:企画係 藤田香)
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